“伊達の地”仙台でのクリニック設立ガイド
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仙台のクリニック開業を成功に導く クリニック開業設立ガイド
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院内感染を防ぐクリニック設計

クリニックを開業するにあたり、質の高い医療を提供することはもちろん、患者さんとスタッフが安心して過ごせる環境を整えることが極めて重要です。その中でも院内感染対策は、設計段階から計画に組み込むことで、より効果的かつ持続可能なものとなります。

万が一院内感染が発生すれば、患者さんの健康を脅かすだけでなく、クリニックの評判低下や経営上の大きなリスクにも直結します。クリニック開業を検討されている方へ向けて、設計段階で押さえておくべき院内感染対策の具体的なポイントを解説します。

感染リスクを根本から断つ動線計画

院内感染対策の基本は、人と人との接触機会を減らし、汚染区域と清潔区域を明確に分けることにあります。そのために最も重要なのが「動線計画」です。

患者動線の分離とゾーニング

まず考えるべきは、感染症の疑いがある患者さんと、一般の患者さんの動線を明確に分ける動線分離です。例えば、発熱患者さん専用の入口や待合室、診察室を設け、他の患者さんと交わらないルートを確保します。クリニックの敷地や間取りに余裕がない場合は、時間帯を分けて診療するなどの運用で対応可能です。

院内を機能ごとに区分けする「ゾーニング」という考え方を取り入れることで、感染リスクを大幅に低減できます。設計段階でゾーニングを意識すれば、平時は一般の診察室として使用し、感染症流行時には隔離室として転用できるような、柔軟なレイアウトも実現可能です。

スタッフ動線の最適化

患者さんだけでなく、スタッフの動線も重要です。スタッフが患者さんと交差することなく、診察室やスタッフルーム、バックヤードをスムーズに移動できる動線を確保しましょう。患者エリアを通らずに業務を行える設計は、スタッフ自身を感染から守るだけでなく、スタッフを介した感染拡大を防ぐことにも繋がります。効率的なスタッフ動線は、業務の生産性向上やミスの防止にも寄与するため、クリニック全体の運営において大きなメリットとなります。

空間設計の工夫で接触機会を減らす

各エリアのレイアウトや設えを工夫することで、物理的な距離を確保し、飛沫感染のリスクを低減させます。

待合室のレイアウトと環境

待合室は、不特定多数の患者さんが一定時間滞在するため、特に注意が必要なエリアです。ベンチタイプの長椅子ではなく、一人掛けの椅子を間隔をあけて配置することで、患者さん同士の物理的距離を確保しやすくなります。院内の空気を清浄に保つ換気システムを導入し、空気が入れ替わるようにしましょう。高性能なHEPAフィルターを搭載した空気清浄機の設置も有効です。窓を設けて自然換気ができるようにするなど、機械換気と自然換気の両方を活用できる設計が理想的です。

受付・会計の飛沫対策と非接触化

受付や会計カウンターは、患者さんとスタッフが対面で接する場所です。設計段階から飛沫防止パネル(アクリル板など)をカウンターに組み込むことで、見た目にもスマートで機能的な飛沫対策が可能です。その際、書類の受け渡しがスムーズにできるか、声が聞き取りにくくならないかといった点にも配慮し、必要であればマイクやスピーカーの設置も検討します。さらに、自動精算機やキャッシュレス決済といった非接触型設備を導入すれば、金銭の受け渡しによる接触感染のリスクを減らし、会計業務の効率化も図れます。

専門エリアの感染防止設計

診察や処置を行う空間では、より高度な感染対策が求められます。

診察室・処置室の安全性確保

診察室はプライバシー保護と感染対策の両面から、個室にすることが原則です。医師と患者さんが十分な距離を保てるよう、奥行きのあるデスクを設置したり、レイアウトを工夫したりすることも良いでしょう。処置室も同様に、複数の患者さんを同時に処置する状況を避け、一人ずつ対応できるような空間と運用体制を整えることが望まれます。ベッド間をカーテンで仕切るだけでなく、より密閉性の高いパーティションを導入することも検討してみてください。

空調・換気計画による空気制御

特に感染症が疑われる患者さんを診察する可能性がある場合、より高度な空調・換気計画が求められます。他のエリアへ汚染された空気が流出しないよう、室内の気圧を外部より低く保つ「陰圧室」の設置はその代表例です。専門的な設備が必要となりますが、簡易的な陰圧装置を後付けで設置することも可能です。全ての診察室を陰圧対応にすることが難しくても、診察室ごとに空調を独立させ、他の部屋と空気が混ざらないようにするだけでも感染リスクは大きく低減できます。

設備・素材選びで実現する清潔環境

日常的な清掃や消毒のしやすさも、感染対策上、非常に重要な設計ポイントです。

衛生設備の配置と非接触化

院内にウイルスを持ち込ませないために、手指消毒設備の適切な配置は欠かせません。クリニックの入口付近や待合室、トイレの出口など、患者さんがすぐに使える場所に手指消毒用のアルコールを設置しましょう。また、トイレには必ず手洗い設備を設け、可能であれば自動水栓や自動ソープディスペンサーといった非接触型設備を導入することが推奨されます。これにより、蛇口やレバーを介した接触感染のリスクを効果的に減らすことができます。

清掃性も考慮した内装材の選定

壁紙や床材、ドアノブや手すりなど、人が頻繁に触れる場所には、抗菌素材や抗ウイルス機能を持つ素材を選ぶと良いでしょう。ただし、素材の機能に過信するのではなく、日々の清掃と消毒がしやすい設計であることが大前提です。床は凹凸や継ぎ目が少ないシート材を選び、壁はアルコール消毒に耐えられる表面強化タイプの壁紙にするなど、メンテナンス性まで考慮して内装材を選定することが、清潔な環境を維持する鍵となります。

スタッフエリアの環境整備も大切

患者エリアだけでなく、スタッフが利用するバックヤードの感染対策も忘れてはなりません。スタッフが安心して働ける環境は、医療の質の維持に直結します。休憩室では、スタッフが対面で食事をすることがないよう、カウンター席を設けたり、座席の配置を工夫したりする配慮が求められます。更衣室や休憩室にも適切な換気設備や空気清浄機を設置し、スタッフ間の感染リスクを低減しましょう。「スタッフを守ることが、結果的に患者さんを守る」という意識で、バックヤードの環境整備にも目を向けることが重要です。

クリニックで地域医療に貢献を

院内感染対策は、一過性の取り組みではなく、クリニック運営における継続的な課題です。しかし、開業前の設計段階でこれらのポイントをしっかりと織り込んでおくことで、より安全で信頼される医療環境の土台を築くことができます。この記事でご紹介した設計ポイントを参考に、患者さんとスタッフの双方にとって安心感のあるクリニックを実現してください。

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