仙台のクリニック開業を成功に導く クリニック開業設立ガイド
糖尿病をはじめとする高血圧・脂質異常症・高尿酸血症といった代謝疾患や、糖尿病に起因する合併症の診断・治療・予防などを行うのが糖尿病内科。「糖尿病網膜症」「糖尿病性神経障害」「糖尿病性腎症」という三大合併症や、大血管障害を予防するための投薬・生活指導など、それぞれの患者に合わせた改善策を考えていく診療科となります。
仙台で糖尿病内科を標榜しているクリニックはそれほど多くはなく、内科で診療を受けている患者も多いと考えられます。そのため、糖尿病内科を開業する場合は専門的な治療が必要な糖尿病患者を紹介してもらえるよう、他院と連携していくことが重要。
周辺のクリニックでどのような患者を抱えているかといったマーケティングを行い、開業場所を決めるようにしましょう。
糖尿病内科では、検査のための採尿を多く行います。そのため、ある程度の広さをもったトイレを設置することが望ましく、できれば一般のトイレと採尿用のトイレを分けられるとベターです。また、採血・バイタル測定も日常的に行われるため、処置室も広めに確保しましょう 。
クリニックを開業するには、他院との差別化や集患対策など、考えることが多いんだ。だが心配することはない。
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HbA1C測定器は、全血液中のグリコヘモグロビン濃度を測る装置。過去1~2ヶ月の平均血糖値を確認できるため、血糖管理に欠かせません。自院に測定器を設置すれば、スピーディーに検査結果を出すことが可能。患者に再来院の手間を取らせません。
糖尿病の検査に欠かせない、尿中のブドウ糖・タンパク・潜血などの測定を行う装置。糖尿病は自覚症状に乏しいため、定期的な尿検査を行う必要があり、測定器があれば迅速に結果を出すことができます。
糖尿病の検査に欠かせないもののひとつ、採血を行う専用ルーム。診察室で行ってもよいですが、別室を用意しておくと診療効率の向上が期待できます。
その名の通り、血圧を測るための装置です。糖尿病患者の多くは高血圧症を併発していることが多いため、適切な血圧管理・生活指導のためにも必要な装置となります。
腕と足首で同時に血圧を測定し、CAVI(心臓足首血管指数)を算出するための装置。糖尿病における、動脈硬化の診断に用いられます。自覚症状に乏しい動脈硬化を数値化することでリスクを把握し、治療につなげる効果が期待できます。
独立行政法人 労働政策研究・研修機は2012年9月に公表した「勤務医の就労実態と意識に関する調査 」を公表していますが、糖尿病内科だけのデータは出ていません。内科医全体で見ると、平均年収は1247.4万円でした。
公表されている診療科目の年収を高い方から並べると、以下のようになります。
診療科目 | 平均年収 |
---|---|
脳神経外科 | 1480.3万円 |
産科・婦人科 | 1466.3万円 |
外科 | 1374.2万円 |
麻酔科 | 1335.2万円 |
整形外科 | 1289.9万円 |
呼吸器科・消化器科・循環器科 | 1267.2万円 |
内科 | 1247.4万円 |
精神科 | 1230.2万円 |
小児科 | 1220.5万円 |
救急科 | 1215.3万円 |
その他 | 1171.5万円 |
放射線科 | 1103.3万円 |
眼科・耳鼻咽喉科・泌尿器科・皮膚科 | 1078.7万円 |
同調査によると、医師全体の平均年収が1261.1万円でした。内科医の平均年収は医師全体の平均年収をわずかに下回っていることがわかります。診療科目の中で医師が最も多いため、それほど高い平均年収ではない内科ですが、需要は高いため、収入が安定しやすいでしょう。
また、糖尿病は慢性疾患で、ほとんどの患者が長期的な治療を必要とします。一般内科は風邪やインフルエンザなどの診療を行う一般内科と比べると、季節による影響を受けません。平均診療単価も10,000円を超えることが多いです。そのため、内科の中でも糖尿病内科は、さらに年収が安定しやすいです。
糖尿病内科は近隣に競合するクリニックがある立地は避けた方がいいでしょう。連携を取る病院や薬局からのアクセスを考えた立地がおすすめです。
糖尿病患者から一定の需要があるため、開業する立地に明確な傾向はありません。糖尿病患者に特化した診療科目ですから、広告を出してもすぐに集客効果を得るのは難しいです。
できる限り多くの患者を集めるためには、駅からアクセスがいい場所や、視認性が高い立地が望ましいでしょう。長期の治療が必要になる糖尿病は、これまで勤務していた病院で診ていた患者が開業した糖尿病内科についてきてくれることも多いです。ただ、アクセスが悪ければ、どれだけ信頼をおける医師だとしても足は遠のいてしまいます。
糖尿病内科では採尿を行います。トイレはそれぞれの個室を通常よりも広めに作るといいでしょう。また、テナントに入る場合、テナントに共用のトイレがあったとしても、院内にトイレを設置することをおすすめします。
診察中は患者の足に触れる機会もあります。診察室内には洗面スペースを設置し、いつでも手洗いができるようにしておくのが望ましいです。診療所を広めに設計しておけば、採血やバイタル測定もスムーズに行えます。
多くの糖尿病内科では、看護師・医療事務を採用しています。糖尿病の治療には栄養管理も必須になるため、管理栄養士を雇用しているクリニックも多いです。管理栄養士が常駐していれば、クリニックとしてのアピールポイントにもなります。
また、ドクターの代わりにエコー検査が可能な臨床検査技師がいれば、患者数が増えてもスムーズな診療が可能です。患者数がそれほど多くない開業当初は常駐させる必要はありませんから、まずはパートでの採用を検討してみてもいいでしょう。
患者を増やすためにはWEBマーケティングも必須ですが、それだけで患者数が増える診療科目とは言えません。インターネットよりも紙媒体に親しみがある年齢層の患者も多いですから、チラシでの宣伝も必須です。目に付く場所に看板を設置することも検討してみましょう。
長期の治療が必要なことが多い糖尿病は、再診率も高いです。開業してすぐは集客のためにマーケティングに力を入れ、ある程度患者数を確保できたら既存の患者に力を入れるといいでしょう。
初期は「自分は糖尿病だ」と自覚しない人も多くいます。病院やクリニックと連携を取る、糖尿病の健診を実施するなどの方法で、患者を確保しやすくなります。
糖尿病外来の需要が高いエリアを選定したケースは、糖尿病内科開業の成功事例の一つです。開業にあたって、リサーチを徹底し、糖尿病内科のニーズが高いエリアにクリニックを開業しました。
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仙台といえばこの私。この世で一番仙台に詳しいわしが、開業を考えているDr.のためにクリニック開業について猛勉強したんだ。
患者数の増加が懸念されている糖尿病について、専門的な検査・治療を行う「糖尿病内科」。仙台でのニーズや開業に際しての注意点・ポイントをまとめたから、ぜひ参考にしてほしい。